通行人にはゴミに見えた、職人には端材に見えた、回収業者には信用ポイントに見えた。真に機巧の技術に精通しており、万物が浪費されることに耐えられない巧匠だけが、その中から利用可能な宝物を見つけることができる。

「噂じゃあ、百冶大煉で応星先生に難癖をつけるために、試験官は不良品と廃棄物ばかりを与えたらしい。だが彼はそれらを使い、一昼夜で命が吹き込まれたかのような機巧獅子を作ってみせたんだと」