中身のわからない小包、オンパロスの隊商でよく販売されている。麻紐で適当にまとめられたそれは、誰かが捨てたゴミかもしれないし、タイタンからの贈り物という可能性もある。開けた時には大なり小なり変化がもたらされるだろう。オロニクスの信者たちの習わしでは、予測不能なこの商品は、運命にテミスを捧げる儀式であり、価値を定める権利を、変わり続ける永夜の帳に委ねているのだという。

「ケケケ、こいつは祖師ザグレウス様がでっちあげたんだ。これを買った信者も、別に信心深いわけじゃない——ただ、何が出るのか気になってしょうがないだけなんだ～！」