武器に突破の力を付与する材料。
いくら物質の表面を磨いても、その存在が実体のある物質だという事実は変わらない。人間の純粋な精神の拠り所は、意識の木でもなければ、常に拭かなければならない黒曜石の鏡でもない。夜の国と夜魂の力が徐々に強まると、霊憑きが可能な物の範疇も広がり、やがては石の鏡を磨く儀式も必要なくなった。「大霊」が意識を通して己を拝む者たちに夜神の国からの啓示を伝えられるようになると、この祭器の使い道もなくなった。